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冷蔵庫の光と、ふたりきり — 眠れない夜の、ちいさな友だち

2026年7月30日

川柳共感 10

夜中まで/冷蔵庫の光だけが/友だちで

——読んだ瞬間、深夜のキッチンの、あの白い光が、ぱっと目に浮かびました

日常生活さんの川柳。眠れない夜、なんとなく冷蔵庫を開ける。とくに食べたいものがあるわけでもない。ただ、こぼれてくる白い光が、そこにいる。それを**「友だち」**と呼んでしまう——さみしくて、でもどこかあたたかい、忘れられない一句です。

ここが好き

夜中まで / 冷蔵庫の光だけが / 友だちで

好きなのは、**「だけが」**の二文字です。

夜中、まわりは真っ暗で、みんな寝ている。話し相手も、明かりも、何もない。そんななかで、冷蔵庫を開けたときに漏れる、あのひんやりした白い光。それ「だけ」が、いま自分のそばにいてくれる。「だけが」と言った瞬間に、その光以外の、真っ暗な世界の広さまで見えてくるんですよね。ひとつの光を照らすことで、まわりの闇を描く。うまいなあ、と唸りました。

じっくり味わう

そして、冷蔵庫の光を「友だち」と呼んだところ。

これが、この句のすべてです。ふつうなら、ただの家電の明かり。でも、眠れない夜の心細さのなかでは、その光さえ、心を許せる相手になる。文句も言わず、ただそこで、静かに光っている。うるさく励ましてこない、ちょうどいい距離の友だち。——さみしさを「さみしい」と言わずに、「友だちができた」というかたちで裏返してみせた。ここに、なんともいえないやさしさと、強さを感じます。ひとりの夜を、ちゃんと生きのびようとしている人の句です。

「夜中まで」の、その先

もうひとつ、**「夜中まで」**という始まりが、じわじわ効いてきます。

「夜中まで」——ということは、その先、明け方までは、まだ長い。眠れないまま、冷蔵庫を開けたり閉めたり。この句は、眠れない夜の"途中"を切り取っているんですよね。まだ朝は来ない。でも、冷蔵庫の光という友だちがいる。だから、もう少しだけ、この夜をやり過ごせる。読み終わると、そっと肩に手を置かれたような、「わかるよ」と言いたくなる一句でした。

まとめ

眠れない夜の心細さを、冷蔵庫の光ひとつで、こんなにあたたかく描くとは。日常生活さんは、暮らしのなかの何でもない一瞬——洗濯物や、夜更けの台所——を、やさしいまなざしで掬い上げるのが本当に上手な書き手です。今回の一句も、まさにそれでした。

日常生活さん、深夜にそっと寄り添ってくれる一句を、ありがとうございました。

みなさんにも、**眠れない夜の「ちいさな友だち」**はありますか? 冷蔵庫の光でも、スマホの明かりでも、遠くの街灯でも。よかったらコメントで教えてください。今夜も、どうかよく眠れますように。