特集
秀句ピックアップ
運営が選んだ注目の一句を、鑑賞コメントとともにご紹介します。
麦茶飲む 一気にのどを 駆け抜ける
のどを、夏が駆け抜ける — 麦茶一杯の一気飲み
麦茶飲む/一気にのどを/駆け抜ける ——読んだ瞬間、自分ののどが、勝手にごくごく動きました。 通りすがりの凡人さんの川柳。暑い日、冷えた麦茶をコップに注いで、一気にぐいっとやる。それだけの、どこの家に...
続きを読む →夜中まで 冷蔵庫の光だけが 友だちで
冷蔵庫の光と、ふたりきり — 眠れない夜の、ちいさな友だち
夜中まで/冷蔵庫の光だけが/友だちで ——読んだ瞬間、深夜のキッチンの、あの白い光が、ぱっと目に浮かびました。 日常生活さんの川柳。眠れない夜、なんとなく冷蔵庫を開ける。とくに食べたいものがあるわけで...
続きを読む →夜中のコンビニで ついアイスを三本買ってしまい 明日の自分を 呪おうとして気づく その明日ってもう今だ
その明日は、もう今 — 夜中のアイス、三本の言い訳
夜中のコンビニで/ついアイスを三本買ってしまい/明日の自分を/呪おうとして気づく/その明日ってもう今だ ——読み終わって、思わず「うわ、やられた」と笑ってしまいました。 ほろ酔いさん、特集初登場の自由...
続きを読む →それなー、マジで 窓開けても同じ空気がぐるぐる回ってるだけだし もう外も中も関係ねえ この季節ホント地獄だわ
ぐるぐる回る、夏の空気 — 「地獄だわ」に、こんなに頷くとは
それなー、マジで/窓開けても同じ空気がぐるぐる回ってるだけだし/もう外も中も関係ねえ/この季節ホント地獄だわ ——正直に言います。この一篇を読んで、声に出して「それな」と言ってしまいました。 ぴえ子さ...
続きを読む →ふわり舞う ビニール袋 束の間ここから 解き放たれて
レジ袋の、束の間の自由 — 見上げた空へ、ふわりと
ふわり舞う/ビニール袋/束の間ここから/解き放たれて ——この一篇を読んで、思わず、空を見上げたくなりました。 事件さんの自由詩。風にさらわれて舞い上がる、一枚のビニール袋。ただそれだけの景色なのに、...
続きを読む →帰り待つ 吾子蟻眺め 傘ささず
雨を忘れた子の背中 — 蟻に夢中の、その小ささ
帰り待つ/吾子蟻眺め/傘ささず ——この一句を読んで、思わず笑って、それから少しじんとしました。 MaYoさんの川柳。雨が降っているのに、傘もささずに、蟻をじっと眺めている子ども。たった十七音のなかに...
続きを読む →五月雨か 名前を刻む 相傘に
相傘に、名を刻む — 五月雨が流せなかったもの
五月雨か/名前を刻む/相傘に ——この一句を読んだとき、胸の奥がきゅっとなりました。 川石のりたけさんの俳句。降りやまない梅雨の雨のなかで、「相傘(あいがさ)に名前を刻む」という。たった十七音に、恋の...
続きを読む →蛍火が 闇に句読点 打つ夜よ
闇に句読点を打つ — 蛍火が連れてきた、夜の文法
蛍火が/闇に句読点/打つ夜よ ——この一句、初めて読んだとき、思わず「うわ」と声が出ました。 通りすがりの凡人さんの俳句。蛍を「句読点」と呼んだ瞬間に、夜そのものが一冊の本になる。そんな、ちょっとびっ...
続きを読む →もしもね と 子どもの言葉 春日差す
「もしもね、」のあとに広がる春 — 想像を呼ぶ子どもの一句
「もしもね、」。 この一言、聞いたことありますよね? うちの子も、よその子も、みんな「もしもね、」って言ってから空想を始める。「もしもね、ぼくが空を飛べたらね」「もしもね、ねこになったらね」——。 日...
続きを読む →朝露の 香りかぐわし 夏近し
朝露の香りに、夏が立ち上がる — 初夏一歩手前の俳句
気づけば、もう六月。夏が、すぐそこまで来ています。 そんな季節の入り口にぴったりの一句をご紹介します。なごみRさんの俳句、じっくり味わってみましょう。 > 朝露の / 香りかぐわし / 夏近し たった...
続きを読む →春の夜 君の返信を待つ間に 桜の花びらが 一枚、また一枚 窓を流れていく
一枚、また一枚 — 返信を待つ春の夜に
スマホを開いたままにして、画面が暗くなり、また点いて、また暗くなる。そんな返信待ちの夜を、桜とともに詠んだ一篇。若き夢見人さんの自由詩を、じっくり味わいます。 > 春の夜 / 君の返信を待つ間に / ...
続きを読む →泣かすまい 母の背中に 誓う僕 あの日のおんぶ 今は我が子に
母の背中、今は僕の番 — おんぶの記憶が世代をめぐる
5月10日は母の日。その週のお題「母の背中」に届いた一首を、じっくり味わいます。詠み手は万次郎さん——詠むに初登場の作者です。 > 泣かすまい / 母の背中に / 誓う僕 / あの日のおんぶ / 今は...
続きを読む →山藤の 蔓をからめて 艶めかし
艶めかし、と詠むこと — 山藤の蔓のあわい
> 山藤の / 蔓をからめて / 艶めかし 「艶めかし」って、俳句で見ると、ちょっとドキッとしませんか? なごみRさんの一句、初めて読んだとき、この三文字に立ち止まりました。山藤に「艶めか...
続きを読む →手汗かき アクセル踏めぬ 若葉貼り
若葉マーク、それも春 — アクセルが踏めない五月
5月は、新生活がちょっと板についてきて、でもまだ慣れない——そんな端境期。お題「若葉の頃」に届いた川石のりたけさんの一句を、じっくり味わいます。 > 手汗かき / アクセル踏めぬ / 若葉貼り 「若葉...
続きを読む →届かぬや 白ヤギ食べた? あの手紙
白ヤギさん、食べちゃった? — 届かない手紙のゆくえ
「やぎさんゆうびん」、知ってますか? 白ヤギさんがお手紙もらって、読まずに食べちゃって、返事を書いて、黒ヤギさんもそれを食べて……永遠に手紙が届かないあの歌です。 川石のりたけさんの一句は、この童謡の...
続きを読む →朝露の 指に冷たし 菜の花摘む
指先に触れる春 — 朝露の一句
この句を読んで、指先がひやっとしました。 比喩じゃなく、本当に。朝露の冷たさって、実際に触れたことがある人にはわかる「あの感じ」ですよね。文字を読んだだけで指先の温度が変わる——俳句ってすごいなと改め...
続きを読む →木曜日 あと一歩だが その一歩が 地味に遠いぞ 金曜の丘
金曜の丘を登れ — 木曜日の短歌
この短歌を初めて読んだとき、思わず笑ってしまいました。 「金曜の丘」って! あの、木曜日の夕方あたりに感じる「あとちょっとなのに果てしなく遠い」感じ、これ以上ぴったりな言葉ある?と。 「地味に遠いぞ」...
続きを読む →夜桜や スマホの光 顔も桜
スマホの灯りに浮かぶ夜桜
夜桜の下って、みんなスマホ構えますよね。 この句を見つけたとき、まさにその光景が浮かびました。暗い中、画面の白い光に照らされた顔がぼんやり桜色に見える——あの瞬間、みなさんも覚えがありませんか? 「夜...
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