3月下旬の写真お題「雨上がり」に、9句の投稿をいただきました!
写真お題だったこともあって、どの句も情景がくっきり浮かぶものばかり。湿った土の匂い、水たまりに映る空、ぱっと明るくなった光——そんな「雨のあと」をみなさんがどう切り取ったか、振り返ってみます。
雨上がりの風景、こんな感じでした
面白いのは、誰かと一緒に雨上がりを楽しんでいる句が多かったこと。孫と一緒に泥道を歩いたり、子どもと虹を探したり。雨が上がった瞬間って、「外に出よう!」ってなりますよね。その「誰かと一緒に」感がとても温かかったです。
一方で、一人で静かに歩く風景を詠んだ句もあって、そのコントラストも良かった。
ここが好き
雨上がり / 孫の靴跡 / 泥の道
気ままにさんの俳句。8共感で堂々のトップ!
「孫の靴跡」だけで、もう情景が見えますよね。小さな長靴の跡が泥道にぽこぽこと続いている。孫が嬉しそうに駆けていった後を、おじいちゃんがゆっくり辿っている——そんな光景が浮かびます。
言葉を足さないのがいい。「かわいい」とも「嬉しい」とも言わない。泥の道に残った靴跡だけで、全部伝わってくる。
紫陽花が / 雨の名残を / 宝石に / 山里の道 / 一人歩く背
通りすがりの凡人さんの短歌。「雨の名残を宝石に」という表現にハッとしました。
雨粒が紫陽花の花びらに残って、光を受けてキラキラしている。雨の「名残」を「宝石」に変えてしまう紫陽花の力。そして、その美しい道を「一人歩く背」。どこか寂しげだけど、凛としている。
孫との泥道とは対照的な、静かで美しい雨上がりです。
雨上がり / 孫と探せり / 蕗の薹
気ままにさん、再び。今度は孫と蕗の薹探し。
雨上がりって、きのこや山菜が顔を出すタイミングなんですよね。「探せり」という文語が、宝探しのようなワクワク感を出していて好きです。孫と一緒にしゃがみ込んで「あった!」って言い合っている声が聞こえてきそう。
意外な視点で
雨上がり / 子どもが探す / 虹の根っこ / どこまでも行っても / 見つからぬ幸せかな
うたまるさんの短歌。「虹の根っこ」を探す子ども、いいですよね。虹の端っこには宝物がある——そんな夢のある話。
でも、最後の「見つからぬ幸せかな」がちょっと哲学的。見つからないから追いかけ続ける。それ自体が幸せなのかもしれない。子どもの姿に、大人の気づきを重ねた一句です。
まとめ
「雨上がり」は、雨が止んだ後の世界に目を向けるお題でした。泥の靴跡、紫陽花の宝石、蕗の薹、虹の根っこ——みなさんが見つけた雨のあとの風景は、どれも小さいけれどキラッと光るものばかり。次のお題でも、みなさんの発見を楽しみにしています!