お題 — 季節
夏の象徴、蝉の鳴き声。暑さの中で聞こえる蝉時雨に想いを馳せて。
2026/7/15 12:00 〜 8/31 11:59
蝉時雨 耳ふさぎても 聞こえてる 隣の部屋で 誰かも同じか
蝉時雨 やっと寝た子ら 天井裏 鳴く虫たちも 親なのだろう
夜明け前 蝉の声浪の 山里に 静寂破りて 夏は深まりぬ
蝉の声 図書館の壁 透かして 朝の読書に ざわめきが滲む
夏明け方 蝉の大合唱 町を満たし 幾千の声が 日本を目覚めさす
夜更けまで 本の頁めくる手に 蝉の声は 図書館の壁を 透かして降りくる
防波堤 蝉の声浴び 塩辛き 朝風受けて 漁師ら歩む
駅弁売店の 奥から聞こえる 蝉の声 朝の構内 静寂を裂いて
新幹線の 窓に映りて 蝉時雨 福島の朝 声は重なる
駅前の蝉時雨 目玉焼きの黄身のような 月がぼんやり 商店街の暖簾越しに 鳴きやまぬ声が染みこむ
朝の道 蝉の声浴び 汗流す 信号待つ間に 夏の息づかい
夜明け前 蝉の声だけが 君を呼ぶ夏の 窓辺で聞いた あの切なさよ
蝉の声 夕涼み待つ 縁側で 祖母の手やさし 麦茶すすりぬ
蝉時雨 防波堤に 釣り人も 塩風に 耳澄ます夏
夜間走路 蝉の声浴び 呼吸整う 汗冷める肌に 夏の熱さえ遠し
夜明けまで 待ちわびたりし 蝉たちが 一斉に声を あげ始めたり